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見えない森

丸の内のとあるビルの屋上緑化を見学させていただく機会があった。
木が茂るような大規模なものではなかったのだけれど、それでも様々な草花が咲き、水辺もあり、のどかな空間が広がっていた。周囲の高層ビルとのコントラストも面白い。建物によっては、荷重などの問題から緑化が制約される場合もあるが、特に新築のビルでは、屋上緑化に取り組んでいるところは多いそうだ。

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ところで、丸の内のご近所である銀座の上空には、蜜蜂が住んでいる。
銀座ミツバチプロジェクト」といって、銀座の歴史・文化や食について考えるNPOがビルの屋上で養蜂をしているのだ。
街中に花なんてあるのだろうか(花屋さん?だとしたら大丈夫なのだろうか)とも思ったけれど、街路樹や皇居などのまとまった緑地が近くにあるので、そこから蜜を集めてくるとのこと。採れた蜂蜜を用いている洋菓子店も銀座にはあるそうだ。

緑の回廊* だったっけ、街路樹や公園といった緑の連鎖がリスなどの野生動物の移動経路になっている、と聞いたことがある。リスが移動するにはちょっと無理があるけれども、ビルの屋上がそのようなになったら面白いかも。地上を歩くと普通のオフィス街だけれど、上空から眺めると、森や草原が広がり鳥や虫が飛び交っている、なんて未来もあるのかもしれない、と通りを歩きながら思った。


* 生息地としての機能は限定的だが、より大きな緑地間の移動経路となることで、生物の遺伝的多様性などが保たれるというもの。きちんと調べると、政策的な取組みとしては、国有林同士を結ぶもっと大規模(日本地図レベル)なものみたい。

オルガン演奏会

大学の講堂にパイプオルガンがあって、年に数回演奏会が開かれる。(会を主催するのは「オルガン委員会」という、素敵な名前の委員会)。パイプオルガンの独奏に加えて、チェロやオーボエなどの管弦楽器との協奏もある。せっかくだから行ってみた。ただし、普通の演奏会とはかなり雰囲気が異なる。

まず、パイプオルガンは建物二階の後壁に設置されている。(他の奏者もオルガンの側に設けられた台で演奏する)。でも机は前向きなので、聴衆は楽器に背を向けて座ることになる。講堂前部の壇上にはスクリーンが設置されて、演奏台が映し出される。聴衆たちはスクリーンの映像を見ながら、後ろからの音楽に耳を澄ませるのだ。
ちょっと慣れないけど、それは奏者も同じだろう。たくさんの背中たちに向かって演奏するのだから。(とはいえ、このような制限がある中での演奏会ではあるけれど、委員会が(多分)ほぼボランティアな形で毎回様々な企画をされているのはすごいなぁと思う。)

演奏会自体はとても楽しかった。バロック〜古典時代の曲が中心だったのだけれど、その時代の、旋律が次々と立ち現れて溶け合うような音の流れに身を委ねるのは心地よかったし、オルガンの独奏で、一人の奏者によって複雑な音楽が紡がれてゆく様は、さすがだなぁと思った。また行きたいな。

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だいぶ時間が前後してしまうが、ある組織に就職を希望していたのだけど、落ちた。
う〜ん、困った。

その組織はあまり力は持っていなくて、そのくせ仕事は非常に大変らしいのだけど、やっていることは面白く(市民のほうを向いている、他の組織のスキマに上手く入りこんでいる)、働いている人も魅力的だった。

僕はどこか、へなちょこ意識があるのだが(なんて思っているからお声がかからないのかもしれないけど)、多分その組織で働きたいと思った理由は、弱小なりに頑張っている姿勢に共感したからでもあると思う。

さて、そうだとすると、働く組織を選ぶ基準について改めて考えたほうがいいのかなぁと思う。
まあ、そんなに単純なものでもないけど。

キッチン

吉本ばななさんの「キッチン」ではないけれど、台所が好きだ。

しんと静まった夜の台所では、食材や食器たちがじっと出番を待っている。コンロに火を入れお湯を沸かし、野菜を洗ったり下ごしらえをして、その間に他の食材も準備して…。トントンと野菜を刻んでいると、段々感覚が冴えてくるし、コトコトと鍋が煮えてくる音を聞くと、なんだか気持ちもほぐれてくる。

疲れているときでも台所に立っているうちに、「まぁ大丈夫、明日からはやっていける。」
そんな気持ちになる。

本のほうの「キッチン」も好きな本のひとつだ。
読むとぐっすり眠れる、不思議な本。